漁師の妻ブログ

漁師の妻の日常

新米漁師妻が観察する漁師の生態。

桜

 

今回は番外編、漁師の生態についてお届けします(o^―^o)

 

漁師のあるある

 

この5年間の
漁師観察日記(わたしの周囲の漁師限定)から
漁師あるあるをご紹介します。

 

1.カラオケでは必ず鳥羽一郎さんの『兄弟船』を熱唱する。

2.女性に優しい。とっても優しい。女性が大好き。

3.筋骨隆々であるが、なぜかお腹はぽってりプーさん状態。

4.仕事が終われば、寝ても覚めてもアサヒスーパードライをぐびぐび飲む。

5.温泉をこよなく愛する。

6.ギャンブル好き率高い。

7.喫煙者多し。

8.宵越しのお金はもたない。

9.直射日光を常に浴びているからか、毛髪の頭皮への定着率が低い。

10.けが、骨折経験者多し。

11.痛風罹患率高い。

 

上記をほぼ網羅する強豪選手が8割程度。

飲み会が大好きでお花見などのイベントでは全力で騒ぎます。

さざえ

さざえ


 

金銭感覚って?

腕のよい海士は1度の漁でサザエを60kg以上は収穫します。

1キロは春夏秋冬で価格は変動しますが

大体500~950円 計算すると

1度の漁で30000~57000円

これを一晩で綺麗に使います

Σ( ̄ロ ̄lll)

あんなに大変な思いで収穫したのに!!

あっぱれな感じです。

 

けがはどうして?

 

海士をしていると

黒いウエットスーツを着ているからかイルカに体当たりされたり
←イルカ的にはじゃれている感覚です。

夢中で潜水していると
あ!!っと気が付けば沖に流されてたり。

←異変に気が付いた漁師が救いに行きます。

 

定置網漁では
漁船から漁船にわたる際に海に落下したり
毒性のある魚に刺されたり

←見事に腫れあがります。痛みます。

 とまあ踏んだり蹴ったりですが

 それを『わっはっはー』で片づけます。

仲間を守る

誰かが困っているときには、すぐに救いの手を差し伸べます。

最初は申し訳なく感じていましたが、

『遠慮なんてするんじゃない!!』

と一刀両断されます。

 こんな愛くるしい(暑苦しいとも言います)
山陰地方の漁師軍団。独身者多し。

優しい花嫁さまを全力募集中(o^―^o)♡♡♡

 

漁師妻の独り言 

 看護学校の学生だった頃、

『明日を生きたい。生きたい。と願いながら叶わなかった。

誰かが生きたいと願っていた一日を私たちは生きているのです。』

と教壇に立たれた尊敬する先生に言われました。

その言葉がずうっと胸に残っています。

 かけがえない毎日を大事に生きよう。

目の前にいてくれる人を大切にしよう。

桜

 

 桜のはかなげな薄ピンク色はずうっと見ていたいくらい綺麗です。

写真でお花見なさってくださいね。

 今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。

皆様の今日という日が素晴らしいものでありますように。

 

新米漁師 根魚を釣る

 今回は根魚釣りについてお届けします。

 

船上花火大会

船上花火大会

漁師とは


こんにちは。

漁師とは船の上で花火をワイワイ観覧したり(o^―^o)

 

 毎日大好きな釣りをして魚と触れ合って

青い空、白い雲、真っ青な海

美しい夕陽が毎日見放題な日々。

夕陽

夕陽

 

ではなくΣ( ̄ロ ̄lll)

 

生活を維持するために色々な手を考えていかなくてはなりません

 

夫に関して言えば

定置網漁で体力いっぱいいっぱい

精神力いっぱいいっぱい

ですが、漁船という強い味方を得たので

『よし。頑張るぞ!!』と

眠い目をこすり、体力を振り絞って漁に出ても
あまりにも収穫が少ないため

魚群探知機があればなんとかなる。という考えは
あまーい!!

ということを身をもって知りました。

( ̄ロ ̄lll)ちーん

 

なぜ釣れない

 

どうしてこんなに不漁なのか

それには3つの要因があります。

1.エルニーニョ、太平洋十年規模振動といった
地球規模の環境変動が原因で稚魚が育たず

2.『とる漁』を行ってきた過去の乱獲

3.地球温暖化の影響によって
海面水温が上昇漁場が変化しています。

 

漁師の長年の経験ですら歯が立たない現状。

漁獲量は減少し

燃料代を回収できないことがあるのです。

山陰地方では漁獲量に呼応するように
また、高齢化も背景に
一本釣り漁師は減少の一途を辿っております。

 

どこにどんな種類の魚が回遊してくるかが

未知の世界になりつつあるのです。

収入を増やすには

 

では漁師はいかにしてを生活維持していくのか。

答えは燃料代をあまりかけなくても済む漁を行うことです。

前回記事でご紹介した海士、タコ籠漁や

今回ご紹介する根魚釣りです。

 

 

キジハタ

キジハタ

写真のキジハタは『幻の高級魚』言われており

市場に出荷しても高値で取引されます。

資源確保

 

根魚であるキジハタは海底の岩礁や瀬などに棲んでいているので

青魚を狙うより漁師としても効率が良いのですが

回遊しない=とり尽くしてしまうため資源管理が必要 です。

地域によりますが、30cm未満は採取が禁止されているので

リリースしなくてはなりません。

また、漁師から強い要望があり、稚魚の放流が行われています。

キジハタの魅力

 

キジハタが『幻の高級魚』と言われる所以はその味わいに尽きます。


お刺身ですと甘くてぷりっとした身が素晴らしく
ほっぺが落ちそうな美味しさですが

お勧めは煮つけです。
しっかり濃いめの甘辛味に煮付けても
身が固くならず
ねっとり、しっとりした身の味わいは他に類を見ない美味しさです。

 

機会があれば是非ご賞味なさってくださいね(o^―^o)

 

 

しだれ桜

しだれ桜

漁師妻の独り言

桜の美しい季節ですね。

3年前から全盲になられた方が桜をみたいとおっしゃいました。

満開の桜の下を車いすで通ってみましたが

「ああ、空気が違うみたい。」

と嬉しそうにされていました。

 

私たちは桜を愛でることができます。

それは誰かにとっては奇跡なのです。

見えることに感謝しよう。と、桜の下で思いました。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。

皆様の今日という日が素晴らしいものでありますように。

新米漁師 海士になる

海士

港内で海士

今回は新米漁師が海士になるまでをお届けします。

新米漁師が海士になるまで

 

 

海士(あま)になるためには数々の条件をクリアしなくてはなりません。

まず漁協の組合員になるために

その地域に定住すること

約1年間漁業に就業することが必要です。

(※期間については各組合によって差があります。)

 漁業組合は地元の漁師さんの集まりだと言えます。
組合員になるためには地元の漁師さんの同意がないと入れません。

 また組合費として漁協に数十万円預ける形をとります。

(※金額は各組合にて差があります。)
漁師を引退する時の漁協の経営状況が悪いと減額になりますし状況が良ければ増額します。

ここでやっと、漁業権を得ることができるのです。

そのうえで海士組合員全員の同意のもと

 

やっと海士になれるのです。

 

 漁船について

 

造船所が作り手の高齢化や、依頼の減少から製造をあまり行っていない地域があります。

新船を型から製造すると立派な家が建つくらいの金額です。

ですので新米漁師が手に入れようとするならば、

もう運で中古船を引き寄せるしかないΣ( ̄ロ ̄lll)レベルです。

 

『やっと漁師になったよー。』

の新米漁師さんは収入が多くはありません。

公表は控えますが、国民年金、国民健康保険料を支払うと

のこりは、、、きつきつの生活になります。

専業主婦の夢はいったんお休みし、夫を支える根性が必要です。

 

漁師、漁船を求める。

新米漁師が収入をアップするためにいくつかの方法があります。

 

1.副業・・・バイトをする。

2.海士になる・・・漁船が必要

3.一本釣り・・・漁船が必要

4.タコ籠を始める・・・漁船が必要

5.遊漁を始める・・・漁船が必要!!

 

はい。ここでお気づきの通りです!!

 

漁船がないと何も始まりません
Σ( ̄ロ ̄lll)

 

漁船を探して半年間。

県内の漁協組合にお願いして

中古船を探すこと年間!!
ですが、どうしても見つかりません.

 

それには理由がありました。

 引退した漁師さんは長年連れ添った

相棒である漁船を手放すことができないのです。

 

 漁船は1トンにつき約十万円の処分料金が発生します。
基本漁船は2トン以上ですから
引退した漁師さんのご家族は早めに売却したい。

そこで漁協に依頼されるのです。

船を売却したいとお話しを聞けば、遠方でも船を見に行って、

『購入します。』とお願いしても

持ち主である元漁師さんが決意できない。

長くて2か月待ったのち

『手放せないから』とお断りされる。

というパターンを3回以上経験しました。

苦楽を共にした船を漁師がどれだけ大切に思っているか
そのことを痛感しました。

海士

海士

 

ネットで検索開始

漁獲量の減少から新船を借金して作る漁師は減少しています。
中古船の需要が拡大し供給が追い付かない状況です。
海士として仕事を開始したくても船がないと

先輩漁師さんの船に乗船させてもらって海士をすることになります。

長年の経験から当たりをつけた場所で潜水して収穫しますが
同じ船で海士をすると収入を奪うことになってしまいます。

それが申し訳なくて、焦る気持ちから
とうとうネットで中古漁船を購入する話まで出てきました。

 

運命の出会い

船は実際に確認しないとエンジンの具合がわからないからと

 ベテラン漁師さん達は大反対

 ここで二人で家族会議

『これだけ探してみつからないから、今は時期じゃないのかもね。

一度探すのやめてみようよ。

忘れたころに俺の船どうぞって声がかかるかもよ。』と私。

探し疲れた夫も同意しました。

それから調度一週間後。

夫の携帯電話が鳴る。知り合いの車屋さん。

 

『天国にいったおじさんの船買わないかな。』

 

生前自分になにかあったら

だれかに船を使ってほしいと望まれていたそうです。

 

漁協関係者からではなくまさかの車屋さんからの連絡に驚きましたが。

感謝して、ありがたくこのお話をお受けしました。

 漁師さんの船への想いを大切にして、譲っていただいた漁船を大切にしよう。

 

サザエ

サザエ

 ここから、海士生活が始まります。

今回も最後までお読みくださってありがとうございました。

 

 

 

網交換で新米漁師、熱中症

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定置網交換ローラー


網交換(網変え)ってなに?

 

網変えについて

定置網漁では
30日~40日で定期的な網の交換
損傷した箇所の修繕が不可欠です。

海に常時沈んでいるはずの網が、なぜ損傷するのか

ここで、シンキングターイム!!

 

、、、答えは!

 

 マグロが網を突き破って逃げたり

 

網に、鰆が頭から
突っ込んだりするからです!!
(小さい穴は他にも原因がありますが。)

 

マグロが逃げたところには

びっくりするくらいの大きな穴が!!

これぞまさしく逃がしたマグロは大きい(=_=)

 

 網変えってどんな作業?

定置網漁での一番の重労働Σ( ̄ロ ̄lll)


と言っても過言ではないこの網変えという作業。


Q.どこが大変か。

 

A.網の重さとサイズが尋常じゃないから。

 

海水とプランクトンを含む付着物のため
網の重さは
数トン
になります。

大きさは小学校の運動場のトラック程度です。

 この尋常ではない網を

8名の漁師がほぼ人力とローラーで
入れ替える作業が網変えです。
(※写真のレバーが付いている物体がローラーです。)

 

網変え方法

漁船を定位置に着けます。網変えでは海士も出番があります。

最初に海に潜っている海士が定置網の
側張りの固定ロープを外します。

 固定ロープを船上の漁師軍団が引き受けます。
ここからローラーでロープを巻き取りながら
定置網を揚げていきます。

 いつもの漁では袋網だけを引き揚げますが
網変えでは全体を引き揚げるため
大変な重労働になります。


便利さか、後継者育てか

漁業もどんどん進歩していて
半年間~1年は交換不要な特殊な塗料で染めた網
が開発されています。

夫が所属している漁協組合では

後期高齢者の漁師さんが半数以上を占めています。

定置網漁では8名中3名は60代です。

ですので体力的には交換頻度が少ない網に
すぐに飛びつきたいところですが

頻度があまりに少ないということが
逆に問題
にもなります。

 

習うより慣れろ方針の漁業では
網変えもご多分に漏れずです。

身体が自然に覚えるしかないのです。

交換を頻繁にすることで、ベテラン漁師の動き方をみて実際に身体を動かしながら
網変えも網の修繕方法も新人漁師は習得していくのです。

夫、熱中症

夫は新規就業翌年の夏
網変えで、熱中症になりました。

  漁師さんにトラックで運ばれてきた夫は

 意識は保てていましたが指先、足先が痺れて
足の筋肉がつり、身体に力が入りにくい状態

 

救急要請しても30分はたどり着けない。 

 

救急医療に長年従事してきましたが
びっくりするぐらい慌ててしまいました。

 それでも、お湯をかけて風を当てて
経口保水ゼリーを(無理やり)口に含ませて

 元々体力があったからか、運が良かったのか
あわてんぼうの私の看護がよかったのか
←自分で言うしかない。

 

1時間後には、改善してきました。


水分を取る時間がなく日陰がなく逃げ場のない船上での重労働。

熱中症の要因が全てそろっている環境。
網変えの時はもっと注意しよう。

と肝に銘じました。

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黒マグロ お刺身

定置網に入ったマグロです。目でご堪能くださいね。

今回も最後までお読みくださってありがとうございました。

新米漁師の妻の一日

趣味の釣り

趣味の釣り

こんにちは。

本日も番外編です。

漁師のの起床から夫帰宅までをお届けします。

漁師の妻になりたい!!

と思われるかたはご参考になさってくださいね

新米漁師の妻の一日

 

もう朝がきた!!

朝は4時過ぎに起床します。

定置網漁と引き網漁の二本立ての時は、
お弁当を作るので3時半に起床します。

 お弁当といえば、夫以外の漁師さん達は
自分でおっきなおにぎりを作ります。
顔と同じサイズのおにぎりで
とってもおいしそうなんです。

起きるときは眠い。ただただ眠い。(˘ω˘)

 

 『お布団恋しいよー。』という思いは
お布団と一緒にえいやっと、脱ぎ捨てます。
朝に強い夫はあっさりと、お布団と決別します。

コーヒーを沸かしながら、作業着一式を準備。
すぐに着用できるように
ズボンにベルトを通しておきます。

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漁師作業着

 

日本海なので時化の時は
四方八方、上下左右に漁船は揺れます。
身体が空中に浮く瞬間があるくらいです。

漁師歴の短い夫は海が荒れると船酔いするので
お腹がいっぱいだとリバースする時に
尋常じゃないくらい苦しいΣ( ̄ロ ̄lll)

ということで、以前は和定食でしたが
現在のメニューはこんがり焼いたトーストに
バターと蜂蜜をかけたもの
ホットコーヒー、バナナで固定されています。

漁船にトイレは設置していないので
腸蠕動を促進して、
おトイレをきちんとすませて出勤します。

玄関を出て自転車に乗った時に
『いってらっしゃい。気を付けてね。』
とポンっと背中をたたきます。

無事に帰宅できるようにの願いを込めた
おまじないみたいになっています。

夫が見えなくなるまで見送ってから家に入ります。

 

ボランティア

定置網漁の収穫の一部
『道の駅』に出荷しています。

新規就業者でお世話になっている感謝の気持ちで
道の駅に出荷する魚をトレーに入れて
ラップをかけて、値札シールを貼るまでの
ボランティアをしています
朝7時半から始まってすべてが終わるのが9時半くらいです。

ボランティアが終わったら帰宅して家事をします。

お昼ご飯は大事です。

 

 定置網漁だけの日は12時半には夫が帰宅します。
朝ご飯が早いので帰宅後、開口一番に
『お腹が減ったよー。』と訴えるので
家事の中でもお料理に一番熱が入ります

いつもお腹が満足するように
晩御飯なみの量を準備します。

最近はブログを見ることが好き
美味しいお料理を紹介されている方の
メニューを参考にして楽しくお料理しています。

お洗濯は作業着についたイカの墨や、
定置網に頭部がはさまって腐ってしまった
魚の腐臭Σ( ̄ロ ̄lll)など

戦う相手が強大なので様々な洗剤の力を借りてきました。

今使っている洗剤とタッグを組むと満足した結果になるのでまたご紹介しますね。

 

夫帰宅

今日は定置網漁と市場への出荷をして帰宅した夫。
『お腹が減ったよー。』といつもの発言。

時にはベテラン漁師さんから
おっきな声で怒鳴られたり

習うより慣れろの職業なので
自分で網の修理の仕方や魚の種類を調べたり

愚痴はほとんど言うことなく

イカの墨で耳まで真っ黒になって、
クタクタで帰宅する夫

毎日そばで見ていると

もう私にできることなら何でもしてあげたい!!

と思うのです。だから頑張れるのです。

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昼食

午後は自分の船で釣りに出かける日があります。

私も釣りが好き

餌木やワーム、仕掛けをみるのが大好きです。 

見晴らしのいい海に、船で浮かんでいると

いろんな出来事もするするーっと癒されていきます。

 今回は妻のひとりごとになっていますが、

最後までお読みくださってありがとうございました。

漁師の一日 番外編 定置網漁の販路

日本海

日本海

今回は定置網漁に入る魚種やかけとり等の情報をお届けします。

漁師の一日 番外編 定置網漁の販路

 

 
魚種について

3月下旬、寒暖入り混じる日々ですが海水温はまだ上昇していません。

そんな3月下旬の定置網漁での魚種は!!

 黒マグロ ブリ・ヒラマサ・トラフグ・平目・真鯛・真アジ

スルメイカコウイカヤリイカ・剣先イカアオリイカ(水イカです。

 漁獲量制限がある黒マグロは、どんなに大きくても

周辺の定置網にも群れで入る

市場価格はびっくりするくらい下がります

競りの価格を後で知りΣ( ̄ロ ̄lll)

『その値段なら個人で購入して親戚一同に食べさせてあげたかった。』

と思うくらいの暴落ぶりです。

 

やっぱりイカがいい

 山陰地方では魚市場の競りで断トツに高額なのは剣先イカです。

前回でもお伝えしましたが、定置網漁の収入源の大半はイカが占めています。

剣先イカは地元の魚市場に卸すしかないのですが

ヤリイカコウイカ・水イカ については少し異なります。

 

業者さんが九州方面から大きな生け簀を積んだトラックで

遠路はるばる、活きたイカを求めて買い取りに来られるのです。

漁師の間で『かけとり』と言われていますが、

信用払いでその場で現金は支払われず後日きちんと振り込まれます。

 

『かけとり』業者さんが来られるのは大体週2回

事前に漁協を通じて日程の連絡があります。

地元の魚市場に出荷するよりも取引額が高いので、来られる日に合わせて漁協に生け簀を借りてイカを活かしておきます。

 

許しを得て生け簀を見学しましたが

透き通ったイカが一斉に泳ぐさま

うっとりするくらい綺麗で私の眼にはお刺身が泳いでいるように見えます。

次回は写真撮影しておきますね。

 

『かけとり』金額について

4、5年前まではヤリイカの『かけとり』はオスのみでした。

近年、イカの不漁が続き、メスの子持ちイカも取引されるようになりました。

オスのヤリイカは1キロ 2500円 大体3~4杯。

メスのヤリイカ(子持ちイカ)は1キロで2000円 メスはオスに比べて小さめなので約10杯程度になります。地元の魚市場の相場はこれより低いです。

 

調理方法はなんといってもオスは活き造りが一番!!

左右のほっぺたが落ちるくらいの美味しさの

子持ちイカの煮つけもお勧めです。

 

トラフグは料亭へ

トラフグ

トラフグ

 

魚市場、かけとり以外の販路として取引のある地元の料亭があります。

トラフグが入ると料亭に打診してご注文があればお届けします。

年末は事前のご注文が入ることが多いですが、なにしろ『待ちの漁』である定置網漁ですので明日入るのか明後日入るのかが分からないことが難点です。

 

ふぐ刺し

ふぐ刺し

この画像は取引先の料亭で撮影したものです。

目で味わってくださいね。

 

では今回は番外編でしたが最後までお読みいただきありがとうございました。

 

漁師の一日 定置網で漁開始!!

日本海の夕陽

日本海の夕陽

定置網に到着したころに朝日が差し込んできます。

漁師の一日2回目記事である今回は定置網に到着後からの漁師の仕事をご紹介します。

漁師の一日 定置網で漁開始!!

 

漁船操舵の難しさ

船頭(親方)は、事前情報として当日の風向きと波高を確認してから乗船します。潮流は毎回変化があるのでそれは実際の状況に合わせて操縦します。


定置網漁の漁船の操縦は一筋縄ではいきません。ベテラン漁師でも定置網に船が巻き込まれ事故を起こすことがあるくらいです。

昨年も一隻が巻き込まれ事故が起きていますが、操舵していたのは50年以上のベテラン漁師でした。けが人が出なかった事が救いでしたが、船と定置網は大変な損害だったのです。肩を落とした漁師さんの姿を覚えています。

位置についたら

適切な位置についたらまず舵とスクリューを上げないといけません。

定置網漁では漁船が風と潮で流されないようにイカリで固定するのではなく定置網を海底に固定しているロープと漁船をしっかり固定します。ロープで固定したら本格的に漁が開始されます。

漁船

漁船船首(オモテ)

漁船

漁船(甲板)

漁船のオモテ(船首)側とトモ(船尾)に2名ずつ分かれてローラーと手を使いロープを巻き上げていきます。ロープを巻き上げていくことで、最終的には魚が入った網を絞り込むことになります。


乗組員のちょっとしたミスが事故につながることがあるので、たまにベテラン漁師の叱責する大声が鳴り響くなか作業は進みます。

 

袋網を揚げる

ロープで徐々に絞ってきた袋状の網(袋網)を乗組員が総出でオモテとトモ両側からバランスよくタイミングを合わせて手繰り寄せます。


回遊してきた魚はまず運動場と言われる誘導網に誘い込まれ、そしてこの袋状になった網(袋網)に追い込まれるのです。
ある程度手繰ってきたら、海面に上がってきた大型魚は見えた時点で大きなタモ(網)ですくっていきます。


なかでもあきらかに数十キロと思われる大型は抵抗する力が相当強いので力自慢の漁師が2名で引き揚げます。引き揚げたあとすぐに魚を絞める作業を行います。魚の絞め方の詳しいご説明はまたの機会に。(神経〆の師匠が登場します。)

黒マグロ

黒マグロ

掲載写真は最近捕れた黒マグロですが大きいものは50キロ以上でした。
待ちの漁である定置網漁の最大の楽しみはこの網の中の魚を確認する瞬間です。


大漁であれば全員の顔がぱっと明るくなります。しかし待ちの漁である分、漁獲量が変動し不漁が続くことはまれではありません。

魚種の選別

大型魚の次はイカです。イカが海面に見えてきたらなるべくイカだけをタモですくっていきます。傷がないイカは生かしで高値で買い取られるからです。


山陰地方では定置網漁の収入の大半をイカが占めます。昨年からイカ漁は不漁が続いているのでイカが入っていることは有難いことです。


イカは生かして、魚は氷でいったん〆てから魚種に分けて選別していきます。さまざまな種類を知り尽くしているベテラン漁師は選別のスピードが倍は違います。


選別が始まる頃には揚げた網を下ろしていく作業が終了しているので定置網に固定していたロープを外し、今度は港へ向けて船頭は船を走らせていきます。揺れる中を下を向いて魚を選別するので船酔いする漁師にとってはこれが一番の苦行です。


港が見えてきました。みんながほっとする瞬間です。

夏に向けて

 これから暖かくなっていきますが、夏場はあっという間に気温が上昇し
甲板上は影もなく逃げ場もないため日差しをもろに受けるのです。


漁師の額から頭皮から汗がバタバタ甲板に落ちます
長靴の中にも滴り落ちた汗が溜まってびちゃびちゃする音がそこかしこに響いています。

夏に乗船した時いったい何の音❓っと不信に思いましたが、
漁師さんが突然目の前で長靴をひっくり返し、ばしゃっと液体が甲板に落ちた瞬間すべてを察知しました。


溜まった汗を1度の漁で2.3回はひっくり返して空にします。そのままだと足が滑って踏みしめられないからだそうですΣ( ̄ロ ̄lll)


発汗が尋常ではないので、こまめな水分・電解質の補給が大切になります。
夫は漁師1年目の夏に熱中症になり痙攣をおこして大変な思いをしました。
この出来事から夏場の冷蔵庫には経口保水液のゼリータイプを常備しています。

 

『漁師の一日』次回は港に到着してからをお届けさせていただきます。
最後までお読みくださりありがとうございました。